ストーリー
南の楽園・ボラカイ島へ、小説を書くためにやって来た“高橋”。コテージにこもりワインの酔いに身をまかせながら彼は自分と同じ“タカハシ”という名の男を主人公に小説を書き始める。“タカハシ”は、“高橋”と違って陽気で、島の生活を存分に楽しんでいる。チャリとロザリトという島の親子と親しくなって、釣りやダイビングを一緒に楽しんだり、夕食に招待されたり。“高橋”自身が島で出会った魅惑的な娼婦マリアは、小説の中の“タカハシ”の前に純粋無垢な少女で現れたり。そう、知らず知らずのうちに、“高橋”は本当は自分が望んでいることを“タカハシ”に投影していた。空虚に浸る“高橋”は、実は傷つき疲れ果てた自分をもてあましていたのだ。ボラカイ島に来たのも、活発に島の人間と交流する男を主人公に小説を書くのも、安らぎが欲しかっただけかもしれない。だが、インフィニティ=∞、世界の結び目だと語り継がれている日、南の島はそんな迷える魂を夢幻の世界へと誘惑する…。