内容
イタリアが生んだ稀代の俳優、マルチェロ・マストロヤンニ。ルキーノ・ヴィスコンティにその才能を見出され、フェデリコ・フェリーニと初めて組んだ『甘い生活』(60)で一躍世界的なスターとなった。半世紀近い俳優生活の間に出演した映画は160本にのぼる。その中にはイタリアの監督作のみならず、テオ・アンゲロプロス、マノエル・デ・オリヴェイラ、ニキータ・ミハルコフ、アニエス・ヴェルダなど世界の名監督の作品も多く並ぶ。映画の仕事は少年のような気持ちが必要だと自身が語っていた通り、“こども”のような人だった。監督たちは彼の中にある“こども”のような純粋さを愛し、映画を観るものは彼から“しあわせ”をもらっていた。恋をすれば、いつでも一途だったマストロヤンニ。大女優たちとスクリーンを越えて、私生活でも甘い関係を作り、女たちはひたすらに捧げられるその愛情で一層輝いていった。