ストーリー
暗闇。どこかのビルのボイラー室だろうか、すえた匂いと断続的な機械音…そんな異空間できみかは目覚める。暗がりの奥から不気味に近づいてくる気ぐるみを着た巨体、ボイスチェンジャーから聞こえてくる奇妙な声…逃れられない地獄図を想像してきみかは死をも覚悟する。
きみかの父・大介は中堅ゼネコンを経営する敏腕社長だ。自分の娘が誘拐・監禁されてしまったことなど知る由もない。目下のところは間近に迫った中国の大手ゼネコンとの合併話をまとめることで頭がいっぱいである。妻を亡くした大介は忙しい合間に秘書であり愛人でもある成美と情事を重ねている。一本の脅迫電話がすべてを変えた。きみかの声を聞いて事の重大さに気づく大介。希薄すぎた父娘の関係。そしてそのことを決定づけた過去のとある事件…。
密室できみかはようやく落ち着きを取り戻していく。犯人との二人だけの空間で、時間が経過するに連れてきみかは微妙な感情の変化を感じる。やがてそれは倒錯した愛情にまで発展していく。犯人の真の目的とは? そしてその正体は? 父と娘が体験した衝撃の過去とは?そしてきみかのたどる運命は…?
とあるビルの地下室で、狂気と淫靡のめくるめく世界が展開する―。