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| 上映館 | 東京 |
| 崖の上のポニョ | ||
▼この映画は、宮崎駿監督の作品なので期待してマル。やはり、宮崎駿監督ならではの独特の雰囲気があり、私はこれがたまらなく好きである。今度は、人魚をモチーフにして、現代に置き換えた物語だそうだが、全然難しくはなく、老若男女にも受け入れられる映画である。(ささゴン) | ||
300字レビュー |
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◆宮崎駿監督作品としては、この10余年、『もののけ姫』以降で一番好きな作品となった。 『もののけ姫』以降の作品は、それなりに期待をして観るのだが、いまいち好きになれずにいた。心惹かれる設定や描写などはあるのだが、個人的に観たい物語に発展しないのである。勝手な憶測だが、宮崎駿自身が心底納得して物語を紡いでいないのではないかと感じてしまう。別な言い方をすれば、何を語って良いのか分からずにいるのではないかと思ってしまうのである。もちろん作品の主旨はしっかりしているし、筋も通っている。でもどこかで作品にまとまりがなく、ディティールを積み重ねて物語の輪郭を組み上げているように感じる。 ところが本作品は非常にストレートで力強い。描くべき一本の筋があり、一点を目指して物語が進んでいく。そこに迷いは感じられない。物語の周辺にある事情の多くは、きちんと設定はあるのだろうが、省略されたり簡単な説明だけで済まされたりしている。乱暴な言い方かもしれないが、「(周辺事情は)伝わらなければ伝わらなくても良い」という潔さが気持ちよい。 CGを一切使用しないで全てを手描きで表現するという意気込みも立派だが、やはりこの空間感覚を描き出せる宮崎駿という才能があっての作品なのだろう。宮崎駿は、恐らくこの作品でも多くの原画に修正を入れ、場合によっては自身で絵を描いていると思われるが、この空間感覚(身体感覚と言っても良い)を継承していく人材はいるのだろうかという、余計な心配をしてしまう。 また蛇足ではあるが、『ハウルの動く城』と同年に公開され、やはりディテールを積み重ねて作られた『イノセンス』を発表した押井守は、新作『スカイ・クロラ』で明快な意志を持って「物語」を紡いでいる。示し合わせたわけではないだろうが、一見相反するこの二人が見ているものは、実は同じなのかもしれない。(栗栖) |