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たみおのしあわせ 

(C)2007『たみおのしあわせ』フィルムパートナーズ

作品紹介 

300字レビュー
 

◆愛しきダメ親子の物語。というと少々極端ではあるが、バリバリ仕事をこなすような世間的にわかりやすい成功者でもない、普通の、でもちょっと頼りない父子。
 岩松了の書く物語はそんなダメ男が主人公であることが多い。しかし規模の大きな芝居や映像作品では、そのダメ男をカッコイイ俳優が演じるため、ダメさ加減が薄れ、場合によってはそのダメさ加減もカッコヨク見えてしまう。本作も、原田芳雄・オダギリジョーという、あってはならない配役だが、この二人であることを逆手に取ったようなクライマックスがニクイ。
 そして、麻生久美子演じる女性もまた、物語の進展にしたがい、彼女の感覚のズレが顕わになっていく。主演三人に限らず、この作品に登場する人々は皆、ダメさ(弱さ)を持っており、意外に狭い人間関係の中で、互いに誤解を重ねたり招いたりしながら、自己中心に生きていく。そんな姿は、物語という形に強調されてはいるものの、非常に普通の人間の生活の形なんだと思う。
 この作品をはじめとする岩松了作品の放つ空気を心地よく感じてしまう私もまた、ダメな人間なのかと焦りながらも、彼らのダメさが愛しくてたまらないのでした。(栗栖)  










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