つむじ風食堂の夜

あっちやこっちから風が吹いて来て、それがくるりと一つのつむじ風になる―。

つむじ風食堂の夜
(C)2009「つむじ風食堂の夜」製作委員会
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作品情報
ジャンル:ドラマ

監督:篠原哲雄

出演:八嶋智人/月船さらら/スネオヘアー/下條アトム/田中要次/芹澤興人/生瀬勝久

原作:吉田篤弘「つむじ風食堂の夜」(筑摩書房刊)

脚本:久保裕章
撮影:上野彰吾
照明:赤津淳一
美術:寺尾淳
音楽:村山達哉/Tokyo Grand Orchestra
主題歌:スネオヘアー「エスプレ」(Epic Records Japan)
配給:ジョリー・ロジャー


2009年/日本/84分/カラー



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ストーリー
 寒風が積雪を舞いあげる夜―月舟町。人工降雨の研究をする優柔不断な私(八島智人)は十字路の角にある一軒の食堂に入る。ぽつんと佇む店内では、毎夜常連客が集まり他愛のない話をしている。今日は帽子屋さん(下條アトム)がここに居ながらにして遠くを旅できるという"二重空間移動装置"と銘打たれた万歩計を手に、コペンハーゲンへの想いを語っている。傍らでは売れない舞台女優の奈々津さん(月船さらら)、古本屋の親方(田中要次)、果物屋の青年(芹澤興人)が食事をしている。私は弁を振るう帽子屋さんと常連客の会話に耳を傾け、なんとなくその万歩計に魅せられ購入する。ここじゃない、どこか遠くへ向かって…。いたって普通の私の心に小さな風が吹いた瞬間だった。
 私の父親(生瀬勝久)は"手だけ"の手品師だった。劇場のカフェで父はタブラさん(スネオヘアー)が淹れる熱い"エスプレーソ"を頼む。その機械から立ちこめる湯気と琥珀色の液体は、まるで父の手品のようであった。その父も今は、立ちのぼる湯気のようにあざやかにこの世から消えてしまった。私は父の袖だけの舞台衣装を形見にもらう。

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