ストーリー
褐色の大地に囲まれた土地にその家はあった。その領主は還暦を迎え、伝統にのっとられた祝宴が行われようとしていた。いまはもう独立した子供たちを迎え、多くの親類や友人たちに囲まれて。しかしその祝宴が、そして美しい邸宅が、過去を蘇らせ、真実を見出していこうとは、その日の招待客の誰一人思っていなかった。ひとりの息子を除いては。かつてあった、父親による双子の息子と娘への近親相姦。そして2ヶ月前の、その娘の自殺の真相。息子の発した言葉が、不協和音となって屋敷を取り囲んでいったとき、暗い闇が持ち上がり、それぞれの心にブレが生じていくのだった・・・。